15,000年モノのバームクーヘンを愛でる
さて、今日はコレ。太古の記憶、大地の年輪、伊豆大島がジオパークたる有名な観光スポット『 地層大切断面 』を見ていこう
と、言うワケで大島の南部に位置する『 野増 ( のまし ) 』エリアをぶらぶらしたいと思います。地層断面前だけだけどね ww
島一周道路を走っていると、その道沿いにでで〜んと現れるので伊豆大島へ行ったなら必ず目にする事になるだろう。
そもそもこの地層断面は『 一周道路 』を作る時に、山の斜面を削ったらたまたま出て来たものなんだってね ww
観光雑誌なんかで写真は見た事あったから、最初はこの位の規模かと思ってたんだけど・・実際来てみたらその長さに驚いた。
高さは約30m、横幅は600mもあるんだよね、うねうねした道路に沿って波打つ地層が永遠と続く。こんなに長かったんか ww
反対側にもまだまだこんなに続いている・・凄いよね、こんな島一面を覆う様な噴火が何度もあったワケだからねぇ・・
この日は朝方ちょっとだけ青空が見えてたのに、すぐに薄雲が空を覆ってしまった・・イマイチ写真がシャッキリしないね
こんなふうに地層の形が虹みたいに湾曲しているから『 バームクーヘン 』という愛称で呼ばれている。
この地層の湾曲は地形が隆起して出来たワケではなくて、元々の地形に幾重に火山灰が降り積もって出来たものらしいよ。
観光スポットだから専用のバス停があったんだけど、これもバームクーヘンになっていた・・フォークまで刺さってる ww
名前もいいよね『 地層断面前 』・・何かいいよ www バスで来なくても一応路肩に車を停めるスペースは用意されている。
でも駐車場というワケでもないので、小型車2、3台くらいしか停められない。混んでたら近くの集落でもぶらぶらしよう
レンタカーを停めて道路脇の歩道を端から端まで歩くことにした沼おじさん夫婦。同じ様で地層の模様は結構違う。
これはさっきの地層を正面ら見た所。ここが地層の説明するのに一番分かりやすい・・パッと見、全部茶色に見えるけど・・
よく見ると黒い層と茶色い層が交互に重なってバームされているのが分かるだろうか・・看板に説明が書いてあった。
黒い層は『 スコリア 』と言う黒い軽石で、その上の茶色い層は空中で風化した『 火山灰 』なんだって。鉄分が錆びるのかね
このスコリアと火山灰を1セットで『 単位層 』と言って、一回の大噴火を示しているんだとさ。何回大噴火してんだって話
一番下に分厚いスコリア層があるけど、コレは15,000年も前のモノだそう・・やたらと分厚いから相当な大噴火だったんだろう
ここは上の方はなだらかに波打ってるけど、下の方が何だかおかしな事になってるね・・バツンと斜めに地層が走っている。
正面から見ると斜めの地層が反対側にもある・・元々は真っ直ぐ繋がっていた地層が真ん中でボキッと折れたみたいだよね・・
山崩れでもあったのかもしれない・・って言うのも一周道路のすぐ横は高い崖になっているんだよね、下を見るとこんな感じ。
下の森の木々がこんなに小さく見えるほど高い崖だ。何度も大噴火を繰り返していれば崖がズリッといく事もあっただろうね。
部位を切り取ると不思議な感じ。ココだけでも単位層が幾つあるよ・・だいたい平均で百数十年おきに噴火してるんだってさ。
途方もない大地の記憶がこうして足元の下に刻まれている。面白いもんだよね、こんなのが道路工事で出てくるんだから ww
場所によってはボロっと崩れてしまっている所もあった・・普通だったらこんな風に土を剥き出しのままにはしないからね。
たまたま出てきた地層が学術的にとても貴重なモノだったから、コンクリートで覆わずにそのまま大切に管理しているワケだ
大島の火山はこの地層断面のおかげで、世界で最も解明の進んだ火山と言われているそう。有りそうで意外と無いモノなのかな
崩れて出てきた部分は風雨にさらされてなかった分、層の色味の違いがハッキリして、薄い単位層が幾つもある事が分かる。
薄いつってもココは島の端っこだからね、こんな端っこまで地層が出来るほどの噴火って結構な大噴火なんじゃないかな ww
上の方は上の方でまたちょっと雰囲気が違う。新しい・・と言っても数百年前なのか ww とにかく黒い層がゴリゴリしてる。
真ん中辺りの層はいかにも溶岩が流れてきましたって感じだ ww まぁ、軽石みたいなモノって言うから砕けやすいだろうし
コレも数千年の時を重ねたら、下の方のスコリア層みたいに細かく密度のある黒い層に変わってゆくのかもしれない。
地層断面にポコポコと着生した植物たちが可愛いんだけど、適当に生えているようで一定の層にだけ並んで生えてるんだよね。
苔も同様で・・水を通しにくい層とか、蓄えやすい層とか色んな要素が複合して、生えやすい場所にだけ生えてるんだろう。
歩道の脇には真っ赤なハイビスカスも咲いている。ホント遠くの島に来た様な錯覚を覚えるけど、ここは東京なんだよな ww
マイナースポットをぶらぶらする方が好きな沼おじさんだけど、メジャースポットを存分に満喫するのもソレはソレで楽しい。
この迫力とスケール感は写真じゃなかなか伝わらないけど、それがいい所だとも思う・・現地での感動を奪わないからね ww
実際に見るとやっぱ凄いよ。んじゃ、車に戻るか・・駐車スペースは反対側の端っこだ・・往復1.2km そこそこな散歩だった。
反対側には太平洋が広がってるし、地層で満腹になったら海でも眺めながら戻ればいいさ ww 三角の島は『 利島 ( としま ) 』
薄っすら『 鵜渡根島 ( うどねしま ) 』も見えてるかな・・晴れてればここから三宅島とか7つくらいの島が見えるみたいよ。
と言うワケで、伊豆大島ではおなじみ『 地層大切断面 』前の側道をぶらぶらした時のお話でした、それでは〜