かつて和紙と木蝋で栄えた内子の職人達
もう少し内子の町を紹介しよう・・ここは以前記事にした古い町並みに入る手前の坂道。もうこの辺りから始まってるけどね
このエリアは『 森文醸造 』の建物が多い。水戸黄門がキャラクターになってる様で至る所に黄門様に扮した人の写真があった
きっと地元でお馴染み系の擦り倒されて流れている CM でもあるんだろうね www
さっきの坂道を少し横に入るとこんな古い映画館の建物があった。大正14年に建てられた『 旭館 』オーナーが森文なんだね。
もう映画館としては使われてないんだけど、子供の頃の思い出もある様で森分の社長さんがイベントを開催して保存する活動を
しているそうだ・・・有形文化財にも指定されてる。アーチ状の三段屋根で面白い形してるもんね。
さて、通りに戻ってお目当てのお店へ『 大森和蝋燭屋 』内子はもともと和紙と木蝋で栄えた町だから蝋燭屋さんは見たかった
お店に入ると様々なサイズの和蝋燭が並んでいて、その奥では現在六代目の店主が黙々と蝋燭作りしていた・・・
ホントに素手で蝋を塗りつけていくんだねぇ・・店番は六代目のお母さんと思われるおばあちゃんがやってたよ。
色々説明してくれたんだけど・・その慣れた語り口調が商屋のソレで、聞いてて心地よかった www
内子は和紙の町とも言ったけど、和蝋燭の芯は和紙を棒に巻きつけて作るんだって。お母さんが実演して見せてくれた
棒は蝋を塗って最後に引き抜くから中に空洞ができる。そこから空気が供給されて、まっすぐ大きな炎が明るく灯るそうだ
そして木蝋の材料になっているのはハゼの実なんだって・・店先にハゼの木が飾ってあったので分かりやすくて助かる。
和蝋燭のサイズは『 匁( もんめ ) 』なんて昔ながらの単位で 1匁 ( 7cm ) 〜 100匁 ( 32 cm ) まで 9種類くらい売っていた。
沼おじさんが買ったのは 7匁 ( 14cm )の2本入り。飾っておくならこれ位のサイズが丁度いいね。どうせならカッコよく
飾りたいので金属製の蝋燭立ても買ったよ。火を消す芯切りも売ってたんだけど、そこまではいいかと止めておいた www
和蝋燭は蝋垂れしにくく火も消えにくいから防災グッズとしてもいいんだよ、と言うのがお母さんの売り込み文句だった。
普段は飾っておいて、いざという時はすぐ火を付けて持ち運べる・・イカす!! さぁ、次へ行くか・・・
いい感じの小川に掛かる橋をわたって、前日にちょっと覗いて買いたいものがあったお店に向かった沼おじさん夫婦・・・
この辺りはさっきの坂道を登って古い町並みを進んだ先の方だ・・雨が降っていたけど石垣が濡れて綺麗だった。
道が二股に分かれる角地に風格があり過ぎる床屋があった www この床屋の近くに竹細工のお店があったんだよね。
前日も夕方まで店を開けて作業されていたので、二回目の訪問。『 武工房 』というお店だ。
人の良さが滲み出るようないい笑顔のお父さんと娘さんだろうか・・この日も二人でせっせと籠を編んでいました。
9月になると観月会というのがあって、内子の古い町並みに和蝋燭の灯篭が並んで夜も綺麗なんだよ〜と教えてくれた。
妻も沼おじさんも竹細工の籠とか好きで都内でも良く見に行くんだけど、だいたいいいなぁと思うものは高くて買えないのだ。
結局ここでも同じで籠は買えなかったんだけど、素敵な作品がいっぱいあった。じゃぁ何を買いに行ったのかというと・・
竹箸です。庶民ですみません・・・家にツルツルの箸しか無くて、麺モノが食べにくかったんで滑りにくい箸が欲しかったの
買った時は角が立ってたんだけど、使い込んでくるといい感じに丸く馴染んできた。とても使いやすくていい買い物だった。
使い終わって洗ったらすぐに水気を取って乾燥させないと、黒カビが出てしまうそうなのでそこだけ注意しないといけない。
箸置きにしている石は以前紹介した『 かずら橋 』の下の川で拾った石 www かずら橋の旅館でこんな箸置きを使ってたの
買い物を終えて再び坂道を下っていった・・この坂道の下りの眺めは過去と現代が混ざってるようで好きだったなぁ・・・
内子の人達はいい人ばっかりで居心地が良かった、また行きたいがどうせ行くなら9月の八日市町並観月会の間が狙い目だね。
実はこの日、朝早くから車を出して別の見どころも見に行ってました。そちらも面白かったのでまた今度紹介しましょう。