建長寺の虫塚とゾウムシ話
鎌倉の裏路地をぶらぶら・・この辺りは山間にお寺が沢山あるから人力車が走り回っている。今日はここから始めよう・・
分かりにくいけどこの扇ガ谷踏切の手前には用水路が流れていて、その脇の細い小道を右に入って行った沼おじさん。
そのまま真っ直ぐ進んで山に入り、薄暗く情緒漂う亀ヶ谷坂切通を抜けると『 建長寺 』の近くの通りに出るんだよね・・
鎌倉へ来るといつもこんな裏道をぶらぶらする。これから建長寺の『 虫塚 』に来た事があったか確認しに行くところだ ww
大人500円だったか、建長寺は境内に入るのに拝観料を払わないといけない。ちょっと嫌だけど、境内の雰囲気は割と好き。
仏殿の『 地蔵菩薩 』の雰囲気も好き。そしてこの仏殿前の広場に植えられた樹齢 760年と言われる立派な古木も良い ww
この古木は『 柏槇 ( びゃくしん ) 』というヒノキ科の常緑高木で、年を重ねるほど幹がねじれて面白い表情になるそうだ・・
そんな力強い樹形は必ず見るものに何か感じさせる事だろう、そのせいか禅寺の庭にはよくこの木が植えられているんだって。
和名は『 イブキ 』と言うそうで、話の流れから『 息吹 』だったら良かったけど・・滋賀県の『 伊吹山 』のイブキだった ww
さて、仏殿の裏には『 法堂 ( はっとう ) 』と言う建物がある。ここへ来てハッキリと以前来た事がある事を思い出した・・・
その昔、建長寺は僧侶の修行道場だったようで、この法堂に僧侶が何百人も集まって住職の説法を聞いていたんだって・・・
その天井に描かれた『 雲龍図 』は法堂の何処から見てもこちらを睨みつけて来る。これでは僧侶も気が抜けなかったろう ww
沼おじさんもこの雲龍図を見て過去に写真を撮った事を思い出した・・これはその時の写真だ。5年前か・・・
ここへ来ているならば『 虫塚 』を見てないワケがない・・実際に来て見たのか、ネットで見たのか曖昧だったんだよね ww
ここが『 虫塚 』・・うん、やっぱり来た事あるな ww でも何か前と違うぞ・・5年前はもっと閑散としていたハズだが・・
周りに石のオブジェが増えてる気がする・・やっぱりちょっと寂しかったんだろうな。前は写真も撮ってなかったし www
この『 虫塚 』は平成27年 6月4日の『 虫の日 』に、養老孟司さん監修で建立された昆虫を供養する為の慰霊碑だ。
石碑の横にあった石灯篭の中にテントウムシ地蔵みたいな子がいました。コレも以前来た時は無かった気がする・・・
ホント写真撮らないと忘れちゃうなぁ・・そもそも無かったから記憶がないのかもしれないけど、無かった事も覚えてない ww
前胸に十字の入ったゾウムシのオブジェ、コレは無かったと思う。ゾウムシ好きの沼おじさんがコレを見たら覚えているハズ。
十字架みたいで丁度いいじゃんって思ったけど、ここお寺だからどうだろう ww でもこんな模様のゾウムシは実際にいる・・
これは奄美大島へ行った時に泊まった宿で見つけたゾウムシ。前胸 ( 頭と羽の間 ) に白い十字模様がハッキリと見えるよね ww
コイツは沖縄方面で見られる『 ウスチャメカクシゾウムシ 』7〜8mmくらいの大きめ ( これで大きめなんです ) のゾウムシ。
顔つきでクチカクシゾウムシだろうなとは分かっていたんだけど『 メカクシ 』と名前に着くヤツだったから検索に手こずった
クチカクシゾウムシ亜科のゾウムシは大体名前に『 クチカクシ 』が入るんだけど、たまに『 メカクシ 』ってのがいるのね・・
沼おじさんぐらいのゾウムシファンになると、顔つきで大体の種類が判別できるんだけど、それでも名前を調べるのは難しい。
因みにコイツは宿でお風呂に入ってたら天井から湯船に落ちてきた、この宿には『 オオゾウムシ 』も沢山いて最高だった ww
そしてこの金網が虫塚の本体・・建築家の隈 研吾さんデザインで虫カゴ的なイメージなのかな。前はコレだけあった感じ・・
両脇を囲むゾウムシオブジェも無かった。この金網には苔が生える様になってると言う記事を読んだけど、未だ生えずだね。
その中心には金網のオブジェの守られる様にゾウムシの石像が祀られている・・あれ?・・こんなだっけ、コレも変わった?
養老さんは『 ヒゲボソゾウムシ 』を熱心に観察されているから、ヒゲボソゾウムシ風の石像に交換したのかもしれないな ww
そう、前はコレが金網の中にあった・・養老さんの別荘にあったものらしい。でもコイツは海外ゾウムシっぽいからね。
しかし何でこんなにゾウムシなんて馴染みのない昆虫のオブジェばかりなのかと思うかもしれないが、実はゾウムシはとても身近な存在なのだ・・ドングリや栗の中に入っている幼虫はゾウムシの幼虫だし、食べちゃった事のある人も多いだろう ww
郊外の緑地に行けばそれこそ一杯いるけど、東京の街中の街路樹にだってヒレルクチブトゾウムシやスグリゾウムシと言った連中をたまに見かける。以前、都内のオートロック付き新築マンションに住んでいた時に部屋の壁にサビヒョウタンゾウムシが張り付いていた時は流石にビックリした ww でもコレらはいわゆる口の細長いゾウムシの形をしていないんだよね・・・
実際に見てもゾウムシだと分からない様な種類が沢山いるうえ、ゾウムシに詳しくても 1.5mm〜3mm くらい小さ過ぎて見えない種類がまたウジャウジャいるんだな。何たって日本産の分かっているヤツだけで1200種、分類待ちのヤツも含めたら最終的に約2000種くらいになると言われているんだから、身近でないワケがないよね。要は多様性が過ぎると・・面白い虫だよ。まぁ、そんな虫のそんな話だ・・目を凝らせばあなたの部屋にもいるかもしれない www
農薬なんかのおかげで安定して食べられる食べ物もあるし、日常生活の中でもコバエや蚊を殺している。意識しないで踏み殺している虫もいれば、罠を仕掛けおびき寄せて殺している虫もいる。まぁ、たまにはこんな場所でそんな虫達の供養をするのもいいんじゃないかと思う沼おじさんです。
更に奥へ進み建長寺の裏山へ、ここは建長寺の鎮守『 半僧坊大権現 』が祀られる山で、崖には天狗の像が立ち並んでいる。
この山の上から始まる『 天園ハイキングコース 』と言うのがあって、以前きた時はそこを歩くことが目的だったんだな・・
だから建長寺に来たと言うより、ハイキングの通り道だったと言うワケだ。そのせいで記憶が薄かったんだと思われる www
上まで登ってきました・・半僧坊の雰囲気はとても好き。拝観料にケチを付けてたのを恥ずかしく思うほど楽しませてくれる。
ここから建長寺の境内を見下ろすとタイムスリップした様な気分になるんだよな。空気が霞んでいたのも効果大だね ww
天気が良ければ左の山の奥に相模湾も見えるハズだ・・ここには『 富士見台 』と言う展望台もあって、富士山も見える。
今回は全く見えなかったけど、前回は上の方だけちょっと見えた・・雲がなかったら裾の方まで綺麗に見えるんだろうね。
前回はこの富士山を見た後に『 天園ハイキングコース 』に入ったんだけど、コレが全く記憶にないんだよな・・・
途中でヒゲナガゾウムシを見つけて一生懸命写真を撮ってたのは覚えているんだけど、ハイキングコースの記憶は全くない ww
帰りに何か飲みたくて、建長寺の近くにあった『 去来庵 』と言う古くて立派な和風建築のお店に入った沼おじさん。
敷居の高い日本料理屋に見えるが、実はビーフシチュー専門店 ww この日はコロナもあって飲み物だけのカフェ仕様だった。
鎌倉市景観重要建築物に指定されるほど門構えも立派だから、入るのに躊躇してしまうけどアットホームで居心地のいいお店
古民家の様な店内の一番奥の座敷が空いていたので、迷いなくそこに陣取った。戸が開け放たれていたので足を突き出して縁側に座る。お庭も素敵で最高の居心地だ ww メニューに『 ダルゴナコーヒー 』とあったので「 何ですかコレ? 」と聞くと「 最近流行ってるオシャレなヤツです 」と返ってきた。「 じゃぁ、それで 」と頼んで出てきたのがコレ・・ホントにオシャレやん、こんなの美味いに決まってるやん ww コレも韓国から来た飲み物らしいですね。こんな場所で素敵なお庭を眺めながらのんびりと流行りものをすする贅沢・・ 鎌倉っていいよね ww
去来庵から駅へ向かう途中の脇道にイカした旧車が停まっていた、可愛い車、色も素敵。何気ない景色も絵になる町だ。
裏道を適当にブラブラしてるだけでホント楽しいんだな、山の緑がいっぱいで気持ちがいいし、近くに海もあるしねぇ ww
北鎌倉駅横の踏切。鎌倉の踏切ってなんかいいんだよね、来るたびにカメラを向けてしまうのは沼おじさんだけだろうか ww
今回は鎌倉駅からスタートしたけど、北鎌倉駅から帰ることにした。その逆もあるけど、鎌倉へ来るといつもそんな感じ。
と言うワケで、やたらとゾウムシ話をしてしまった鎌倉散歩『 建長寺の虫塚 』を確かめに行ったと言うお話でした ww
鎌倉はまだ紹介したいお店があるから、またそのうちに・・それでは〜