波浮さんぽ - 近道に苦戦する沼おじさん
伊豆大島の波浮エリア散歩の続き・・今日は波浮港へ降りてみたいと思う。適当に歩いてたら凄い景色の小学校があった・・
たぶん現在は廃校になってしまった『 旧波浮小学校 』だと思われる。背後に迫る山と霧も相まって強烈な印象を覚えた ww
さて、高台の宿からすぐ港に降りられる階段があるんだけど、別エリアの散策途中で港方面へ向かったのでかなり遠回りだ。
ところが、小学校を撮影していたら背後の道端にこんな看板を発見した・・『 波浮港 近道 』と書いてあるではないか!
普通の道路を行こうとすると、C字型の港の反対岸まで回りこまなければならない。歩くと30分はかかるのでコレは助かる。
レンタカーで行けばすぐなんだけど、町ブラに車は使わない。車だとついつい目的地までノンストップで行っちゃうからね・・
よっしゃ行くかと近道に入り込むと、いきなりこんな状態 ww ハイキングなんかによく行く人ならわかると思うけど・・・
近道とは常に険しい道だ。長く緩やかに進む正規ルートと違って、近道は急斜面を真っ直ぐ最短ルートで進む道だからね。
一応石階段があるんだけど・・この車社会にこんな近道はほぼ利用されてない様で、階段が見えないほどシダが繁殖している
さっきまで降っていた雨のせいで足元のシダはたっぷり雫をつけている。ちょっと進んだだけでズボンや靴はビショビショだ。
難所を抜けると足元のシダは次第に少なくなって、道が歩きやすくなってきた。とは言えボコボコで急な石階段は注意が必要。
濡れてたし苔でヌルッとした所もあるから、調子に乗って歩いてると怪我しそう。ここで怪我しても誰も気づいてくれない ww
シダが減ったのは横日が入る様になったからか・・茂みが切れて下に広がる港の景色がチラチラと見える様になってきました。
相変わらず遠景を見ると天気が良かったらなぁ・・なんて思ってしまうけど、雨なら雨なりのイカした景色があるモノだ・・
この近道も天気が悪かったからこそ、濡れた石階段と艶めく緑が妖艶な空気を演出して思い出深いものになったワケだしね。
こんな道わざわざ歩けとは言わないけど・・せっかくの旅なワケだから、変な道を通ると非日常感が増して良いじゃない ww
そうやって普段行かない様な道を進んでゆくと、それなりに普段見られない様な景色が待っている・・かも、しれない・・
だいぶ港が近づいてきましたね、茂みの隙間からクレーン付きの大型船見えた。頑張って降りていたのでちょっと嬉しい ww
何処でも見れる日の出が、頑張って登った山頂から見ると特別になるみたいに・・旅先の思い出を特別にするのは自分の足だ。
湾の入り口も見えますね、どうやらこの近道は港の真ん中辺りに繋がっている様子。ここまで来ると階段も大分歩き易かった。
ここでもう一度おさらいすると・・大昔、波浮港は港ではなく火山の噴火口に雨水が溜まって出来た『 火口湖 』だった・・
この湾の入り口も昔は塞がってたんですね・・それが300年前の大地震で噴火口の一部が決壊し海と繋がって港が出来たワケだ
この近道は地図でいうと青い点線の部分ね、踊り子坂って書いてある赤い点線が宿からもっとも早く港に降りられる階段です。
成り行き任せでブラブラしてたから、随分遠回りして港に降りたかよく分かる・・まぁ、同じ道を戻るよりいいよね ww
さて、やっと港まで降りてきた。波浮港をぐるり囲む切り立った崖・・噴火で積もったスコリアと火山灰の縞模様が見える。
今、自分は火口の中にいるんだと思うと何だか感慨深い。下調べ殆どしないけど、こう言うのは知ってた方が面白いかもね。
近道の階段から見えた大型船は『 第二広洋丸 』と言う貨物船だった。砂や砂利、石材を運搬する『 ガット船 』と言うヤツだ。
上から見たとき黒いクレーンがあったね、このクレーンを『 ガット 』と言うらしい。海底から砂利を採取する装備なんだって
まだ港に入ったばかりだけど、長くなるので今日はコレくらいにしよう・・でも最後に見晴台から見た港の全景を貼っておこう
別日に撮ったものだけど、この日は朝のうちだけ晴れていたので元町に移動する途中に撮影した。丸く囲われてるのが分かるね
ここが火口だったなんて面白い。そして左手に小さな建物群が見えるでしょ、次回はあの港町をブラブラしたいと思います。
と言うワケで、何処へ行っても近道というモノはやっぱり険しい道だったと言うお話でした ww それでは〜 ・・・つづく。