ALNEA note

沼おじさんの趣味と興味の世界

カレル橋を渡る - マラー・ストラナ橋塔

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋 / マラー・ストラナ地区 / チェルトフカ運河 / 2018.5.31

 

今日も引き続き『 カレル橋 』を歩いて行きたいと思います。と言っても、もうほとんど渡りきってしまっているんですが ww

前回は橋の下に見えたマラー・ストラナ地区の小川を見て終わりましたが、この川は『 チェルトフカ運河 』と言うらしい・・

まるでベニスの様な風景だけど、この運河に沿って中世の製粉所が幾つかあるんだって。やっぱり川辺の階段は船乗り場だね。

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 2018.5.31

 

さて、旧市街橋塔の反対側に建つ『 マラー・ストラナ橋塔 』が見えてきました。あの門がカレル橋の終点。でもよく見て・・

門の左右に高さの違う塔が二つあるね、建築様式も違うしどう見ても不格好だ。この二つの塔は作られた時期が違うんだって

右の高い塔は15世紀になってから旧市街橋塔を真似して建てられたもので、左の低い方は13世紀以前からあるモノなんだそう。

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / 聖ヴィート大聖堂 南塔から見たカレル橋 / 2018.5.31

 

プラハ城から見たカレル橋、奥が旧市街で手前がマラー・ストラナ。ここから見ると高い方の橋塔を作り足した気持ちも分かる

当時この辺りの橋はコレ一本しかかなったようで、城の防御としては外門にあたる旧市街側の橋塔だけ作れば良かったんだろう

すでに低い橋塔もあったワケで、昔はこちらが防御の要だからその両脇には強固な要塞もあり、門はもっと巨大だったそうだ。

フス戦争では橋もかなりの被害を受けた様だが、その後高い方の塔が造り足されたのは落ち込んだ街を景気付けたかったのかも

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 2018.5.31

 

カレル橋最後の傾斜を下る前、橋塔越しの丘に連なる街の圧縮感は不思議なものがある。奥へ行くほど建物がデカいからね。

ところでカレル橋が出来る前から低い方の橋塔があったって事は、ここにカレル橋の前身となる別の橋があったワケだが・・

検索すると『 ユディト橋 』とか『 ユディット橋 』『 ユディティン橋 』など表記ゆれが多くてマイナー歴史名に戸惑う www

それなりにしっかりした石橋だったようだけど、洪水で破壊された様子・・それで同じ場所にカレル橋が再構築されたみたいね

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋 / マサの聖ヨハネとヴァロワの聖フェリックス及び聖イワン像 / 2018.5.31

 

横の家が近い ww  聖像も残り少なくなってきた。これは『 マサの聖ヨハネとヴァロワの聖フェリックス及び聖イワン像 』

写ってないが下段に牢屋がありキリスト教徒が監禁されている。左下で肘をついているのはそれを見張るトルコ人で番犬もいた

上段には囚われたキリスト教徒を解放するための三位一体修道会を創設したヨハネとフェリックスが立っている。

でもこの中段がよく分からない。射られた鹿と二人の男、マントの人はボリヴォイ1世で跪いて嘆いているのがイワンかな

三位一体修道会の説明は色んなサイトに書いてあるんだけど、この中段の説明をしているサイトが一つしか見当たらない・・

ボリヴォイ1世はボヘミアキリスト教を初めて国教にした人物らしいけど、聖イワンについてはどう言う人なのか分からん

これは洞窟で雌鹿に乳をもらい生きていたイワンと、その鹿を射殺してしまったボリヴォイ公との出会いと親交の物語らしい。

これと12世紀末の三位一体修道会とどう繋がるのかな・・この物語はそれ以前、9世紀くらいの話だ・・

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 2018.5.31

 

いよいよカレル橋の終点、マラー・ストラナ橋塔の門が迫ってきました。この門の奥に続く坂道の景色がすごくカッコよかった

マラー・ストラナ地区で散策できたのはこの先のエリアで、橋の下のエリアがあるのをすっかり忘れていた沼おじさん・・

さっきの運河が流れていたり、結構面白そうなエリアだから後悔している・・でもヴィート大聖堂でお腹一杯だったんだね ww

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 2018.5.31

 

ずっと前を歩いていた警官に追いついた。背中の『 MĚSTSKÁ POLICIE 』は『 市警察 』だね。いつも二人組で巡回していた。

カレル橋の出口を前にして名残惜しくなったのか、しばらく立ち止まってチグハグの橋塔を眺めていた沼おじさん・・・

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 聖コスマスと聖ダミアヌスの像 / 2018.5.31

 

マラー・ストラナ側端っこの聖像は『 聖コスマスと聖ダミアヌスの像 』キリストの下の二人がコスマスとダミアヌス。

この二人は双子の医師で無償医療で多くの人を救った聖人・・でもキリスト教徒大迫害で火あぶりにされてしまったそうだ。

これらの聖像は17世紀くらいのモノなんだけど、高い方の橋塔が造られた頃にも橋を彫像で飾ったりしていたらしい。

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 2018.5.31

 

低い方の橋塔の壁はボロボロだ・・元々はロマネスク様式で建てられ、16世紀にルネサンス様式に改築され現在の姿になった。

ところどころに途中で途切れてしまった文字や装飾の跡がある。何度も洪水の被害にあった形跡・・中の石材は細かいんだね

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 聖ニコラス教会 ( 聖ミクラーシュ教会 ) / 2018.5.31

 

二つの橋塔の間から見える美しいドーム型の建物は『 聖ニコラス教会 ( 聖ミクラーシュ教会 ) 』これは18世紀にできた教会。

カレル橋が造られた頃はこの教会も無かったワケで、そうすると橋から見た街の印象が大分変わるかもしれないね。

この日は聖ヴィート大聖堂見学の日だったので、この教会には入らなかった。ここも凄い建築美があるから入ればよかった ww

 

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α7RII / FE 55mm F1.8 ZA / チェコ プラハ / カレル橋  マラー・ストラナ橋塔 / 2018.5.31

 

さて、そろそろ橋門を潜るか・・次回はここからプラハ城へ向かって、ぶらぶらとマラー・ストラナの坂道を登っていこうか。

と言うワケで、いい加減な部分が多いけどカレル橋と3つの橋塔のお話でした。まぁ、何となくそんなモノだと言うコトで ww

それでは〜 つづく。

 

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